高校時点では発電に興味があり、将来その系統で就職しようと思っていたので、サポートが強く、就職もよい九州工業大学を選びました。当時は「将来、愛媛に戻って就職しよう」と思っていたので地元の愛媛県に多い電気系ということで工学3類を選びました。
学部時代に受けた授業でAI半導体というものに興味を持ちました。当時はApple社やGoogle社なども参入する新しい業界として注目されていました。そこで4年生から生命体の先生に指導を受けられる制度を使ってその研究ができる若松キャンパスの研究室を選び、そのまま生命体工学研究科に進みました。
学部がないということもあり戸畑キャンパスの研究室よりも先生が研究室にいることが多く、コミュニケーションをとれる時間が多いことが魅力です。研究室選びの面では工学部からも情報工学部からも生命体を希望する人はそんなに多くないので、学部の成績や同級生の動向をあまり気にしなくていい点もよかったです。
また、若松区のひびきの学研都市という地域にあり、産学連携も多いのでより実用化を意識した研究が多いのも特徴だと思います。留学生や海外の短期インターン生が多いのでキャンパス内でも英語を使う機会が多いので英語力の維持・向上がしやすい環境だと思います。
飯塚キャンパスに比べると近いのでそんなに大変ではなかったです。4年生の12月までは戸畑キャンパスの近くからバイクで通っていました。大学院に行くことが決まっていたので年末に時間を作って引っ越しました。
色々理由がありますが、今研究している内容が成長産業であることが大きいです。そのためか、インターンなどで関わった人たちと話をしていても日本では博士号を持っている人が少なく、博士号を取るチャレンジをしても思っていたほどリスクがないと感じました。例えば初任給が博士で卒業したタイミングでも修士で卒業して3年働いた人よりよさそうだということもリスクが小さいと考えた理由の一つにあります。
AIに特化したディジタル回路や半導体について研究しています。自動運転やロボットで必要な物体認識や時系列データ処理への応用を目指しています。というのも、従来のコンピュータでは、消費電力を抑えながら、自動運転やロボットの動作に必要な計算精度と速度を満たすことが難しいという課題があります。そこで、ディジタル回路アーキテクチャの面から、AIに特化したコンピュータの実現に向けて専用の半導体を開発しています。
九工大のプログラムを使って1か月くらいオーストラリアに語学留学しました。午前は多国籍の学生と一緒に授業、午後は自由時間なので一緒に来ていた他国の人と海に行ったり買い物に行ったりしていました。このおかげで結構英語力が伸びたと感じました。
また、この経験により学会でも英語で会話することの心理的障壁はかなり下がったと思います。実際にオンラインも含めて国際学会に3年間で5回参加しました。修士2年生の時は国際学会で横浜やオーストラリアに行ったりしました。研究分野の関係で口頭発表が多く、英語ができないとかなり苦労することが分かっていたので、必死に英語を勉強しました。発表後も多くの方が個別に聞きに来てくださったりして、留学後もかなり英語力が上がったと思います。
私は研究室に配属されて研究が楽しいと思うようになりました。時間的余裕がありセーフティネットもある大学生の時にぜひいろんなことにチャレンジし1やりたいことを探して、楽しんでください。