国立大学法人九州工業大学

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大学の特徴

学生プロジェクトインタビュー

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大学で作った人工衛星を自分たちのロケットで飛ばしたい!

LREのプロジェクトメンバー代表でシステムエンジニアの田中さん(宇宙システム工学科3回生(当時)・兵庫県出身)にお話を伺いました。

プロジェクトの内容を教えてください

KEPRAという学生ロケットプロジェクトのサークルにはLRE(液体燃料ロケット)、Karman+(ハイブリットロケット)、AMATSU(フライバックロケット)の3チームがあります。私たちのLREは学生による液体推進剤ロケットの学生世界一の高度に到達することです。
固体などとは異なり、瞬時に燃料供給をストップすることができるなどの操作性が高いことにメリットがあり、商業利用されている方式です。学生でこのロケットに取り組んでいるのは、アメリカなどごく少数の大学で、アジアではパイオニアになります。
一般にターボポンプ(燃料と酸化剤をタンクからロケットの燃焼器へ送る装置)が用いられており、LREではよりシンプルな方式である圧送方式を採用しています。
技術的に大変難しく液体燃料を使用するので異常燃焼時の被害が大きく、注意を要する構造でもあります。プロジェクトでは現世界記録である14.5kmを超える高度達成を目標としています。

どのような知識をもった仲間を募集していますか?

プロジェクトを進めるには構造力学、材料、システム工学、電気、通信、ソフトウエアなどあらゆる分野のメンバーが必要です。現在メンバーは15人ですが、まだまだいろいろな分野の知識をもったメンバーが足りません。
プロジェクト内の人間関係もフラットで風通しのよい人間関係が成り立っています。どんな知識でも役に立つので、幅広く募集しています。

これまでのプロジェクトで体験したことを教えてください

北九州市が宇宙産業を推進していることもあり、外部の企業の人たちと積極的に話す場面が多くありました。またクラウドファンディングでの募集を行い、達成することで大変貴重な経験を得ることができました。もちろん同窓会組織である明専会のサポートもあり手厚い支援があったので、自分達だけでここまで進めることはできませんでした。
まだ学部3年生ですが、これだけいろいろなことを体験出来て大変有意義だったと思います。自分の将来にもよい体験ができたと思います。またエンジニアとしてのスキルを学内だけではなく、社会参加の中で学ぶことができることを強調したいです。
授業で学んだことを自分たちのプロジェクトを通して実際に活用することで、プロジェクトが進むだけでなく、実践でしか得られない学びや経験を得られます。

今の話に関連しますが、ご自身のキャリアパスについてはどうですか?

大学に入るときには、ふわっとしていて、はっきり決まっていない状態でした。キャリアパスは大学の講義の中で学べるものではないように思います。自分は社会経験と大学での学び、プロジェクトを通じて自分の目標が定まってきたと感じています。
現在は進路として一度宇宙に関連する企業に就職して更なる社会経験を積んだうえで、将来的には起業することもできたらなと思います。このような体験ができるのは、九工大しかないと思います。

3年間九工大で生活していての感想を教えてください

非常に多くの学生が志望しやすく、自分のやりたいことに挑戦できる大学だと思います。
入学から普段の勉強において比較的難易度が高いわけではないにもかかわらず、非常に優秀な先生方が本学に在籍されており、工学的に専門知識を持ったスタッフがそろっているため、学生の活動でわからないことがあれば周りに知っている方々が助けになってくれます。
自分の学科の先生方にはJAXA出身の方等実際にプロジェクトを動かされていた方も多く、疑問もすぐに回答が得られて非常に助けとなっています。エンジニアの基礎が学内の学びだけではなく、プロジェクト活動を通じて社会人、企業との交流で学ぶこともできる。こんなにコスパの良い大学は他にはないです!!

九工大に興味を持っている学生に伝えたいことはありますか?

宇宙について学びたい方は今がまさにチャンスです。世界で1番超小型衛星を打ち上げている大学でもあり、行政の後押し、スタッフ、仲間、将来性が揃っている現在がチャンスです。

地方自治体のDX化を支援!

飯塚キャンパスの飯塚未来開発の代表者、高野さん(情報工学府 情報創成工学専攻1年(当時)・山口県出身) にお話を伺いました。

どのような活動をされていますか?

飯塚市などの役所DX推進化を現在取り組んでいます。
市役所から挙げられてくる問題などに対して効率化などの提案、コンサルティング的な仕事を進めています。
例えば、災害時に避難所からの情報を市役所ではファックスで受信しエクセル入力するという手続きをしているため、時間と労力を要していました。そこでオンライン上で共有できるソフトを使うことを提案しました。
また市役所が運航しているバスの乗車を運転手が手入力しているのを、アプリ開発とタブレット端末の導入でデータ入力と集約を簡素化するアプリを開発し、現在は実証実験まで進んでいます。
また、過去には長崎県西海市役所と地元企業に協力して、長崎県西海市の市役所デジタル化を目的に、行政向けLINEアプリ「窓口手続きばりぐっとくん」の開発を行いました。

https://www.kyutech.ac.jp/whats-new/topics/entry-8919.html

メンバーを教えてください

顧問の小田部荘司 教授(大学院情報工学研究院 物理情報工学研究系)の研究室メンバーを中心に学部3,4回生と修士1,2回生8~9人が活動しています。現在は6つのプロジェクトがあり,プロジェクト内では学生同士がフラットに議論できて上下関係もあまり意識していません。
私自身は友人に誘われて、案外軽い気持ちで参加しました。今は若い学年の学生がいないことが課題です。また相談にそのまま対処するのではなく、一つ上の視点からアドバイスをすることで解決に至ったケースもあったので、土木課などインフラ関連ともかかわりあったので、工学部の学生の方も仕事に加わってもらえたら、と思うこともありました。

これまでのプロジェクトで体験したことを教えてください

学生プロジェクトで学べたことは、学校で学べないことを学べることです。それは正解がない中でフィードバックを受けながら最善のソリューションを提供することができるというものです。
DX化の難しさの一つに私たちが持っている知識と市役所の職員が持っている知識の差が大きいということがあります。そのため困っていることの裏側にあるニーズを読み取り、改善案をわかりやすく説明をする、そして自分を疑うというか・・・より深く考えるようになって相手の目線で考えることができるようになったということです。
これらのことは就職活動にもプラスに働いていると思います。

ご自身の将来についてはどうですか?

高校生の時から、パソコンやプログラミングが好きだったので情報工学をやりたいと考えていました。
先生方は何でもよくご存じで、答えがあることについてはわからないこともすぐ解答が得られました。そして市役所での経験からデータサイエンティストを仕事としてやっていきたいと考えるようになりました。
これからあらゆる業種にデータサイエンティストが必要になるとは思います。現在ではIT企業でアナリティックスの仕事をしたいと考えています。

九工大や情報工学に興味を持っている学生に伝えたいことはありますか?

情報工学は技術の進歩が速いので、最新の情報に常に更新する必要があります。新しい技術に興味があって刺激を受けて仕事をしていきたい人はぜひ情報工学を選択してください。